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白夜行

白夜行テレビドラマが面白かったせいもあって、東野圭吾の白夜行を読んでみたが・・・読み始めてすぐに大きな後悔をした。
この小説は実に細かにプロットを組んでさまざまな伏線をはり、主人公の内面描写をせず、ひたすら読者の頭をひっかきまわす傑作だった。
だったのだが、非常に不幸なことにドラマを見ている私は最後のページを閉じるまではまらないはずのこのストーリーのパズルが読みはじめですべてパチンとはまってしまったのだ。
これは悲劇としか言いようがない。
クイズの答えを読んだあとに問題を読んでいるようなものだ。ミステリの最大の娯楽である「推理」することがこの小説ではまったくすることができなかった・・。orz

それでも。
それでもこの小説には読み手をドキリとさせる。
犯人であろう男性と女性の接点は一切描かれないもののそこに深いつながりがあることは徐々に浮かびあがってくる。
読み手は「この二人にはなんらかの関係があるはずだ」と思いながら読み進めるのに、こちらの欲求をみたしてくれるような描写はほとんどない。
だからこそわずかに語られるお互いへの思いを見つけたときにはひどくドキリとさせられるのだ。

映像というものはあまりに具体的な情報が多いので視聴者の想像力を制限してしまう。
活字が読者に与える無限の想像力を考えるとやはり映像は活字を超えられないんじゃないかと感じてしまう。主人公の外見ひとつにしても、読者は自分のもっとも好む容姿をそれに与えることができるのだ。
山田孝之くんは大好きは俳優さんだが、それでもやはり彼のイメージを植え込まれる前に小説の中の桐原亮司に会いたかったと思う。

ドラマはドラマで面白い。
そしてこの小説はそれとは別次元の面白さがある。
全編を通してどこか温度の低さを感じさせられるこの文章に私はひきつけられてやまなかった。

Posted by jizou at 2006年03月07日 11:45 | Comments (5) | TrackBack(0) | 節約ランキング | このエントリーを含むはてなブックマーク


 
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