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サウスバウンド

今年読んだ本の中で一番面白いと思ったのがサウスバウンド。2006年の本屋大賞で2位になったという長編小説だ。
ちなみにこのときの大賞はリリー・フランキーさんの東京タワー。言わずと知れた泣ける自伝的小説で私もオイオイ泣きながら読んだものだ。
しかしこのサウスバンドも東京タワーに負けないくらい本当に面白かったよ。

主人公は小学校6年生の二郎。ストーリーは主にこの二郎の目を通して語られ、彼の心情とともに展開される。
ストーリーの中心にいるのは二郎の父の一郎。元過激派の彼は大きな体と大きな声をもち、それが現代社会の小さな枠にはまりきれないというような印象をうける。自分の強い信念をもち「日本国民やめた!」とか「南の島へ移住だ!」とか実に個性的で破天荒な生き方をしている。対する息子の二郎は誰に似たのかいたって常識的で少し大人びた感性をもっている。

最初はなんともはた迷惑な父親めと思わずにはいられない一郎。しかし徐々に愛すべきキャラクターになり、終盤には彼の逞しさ、賢さ、優しさにすっかり心ひかれてしまう。
とはいえストーリーの中で彼自身が変化するわけではない。彼の主張は一貫しているのだが彼を取り巻く環境がかわり、それに理解をしめすように二郎の心情が変化し、それに同調して読み手は「この親父カッコイイ!」とホレボレしてしまうのだよ。

文庫で上下巻にわかれるボリュームがあるが私は本当に一気に読んでしまった。むさぼるように読んだといってもいいかもしれない。
個人的に前半部の舞台である中野や四谷に馴染みがあったのも興味をひく一因だったのかもしれないけどね。

何が面白いの?といわれると、この本の著者である奥田英朗 さんの書く文章が面白いんだ、としか言いようがないのだけれど。
うまく言えないけれど、空間的な広がりをすごく感じるんだよね。
この小説は面白い。そして一郎は格好イイ!

Posted by jizou at 2007年10月 3日 13:31 | Comments (2) | TrackBack(0) | 節約ランキング | このエントリーを含むはてなブックマーク


コメント (2)

pumi:

物凄く面白いですよね。
二年ほど前に読みあまりの面白さに一気に読んでしまいました。ストーブの前で・・・。もちろんその後風邪を引き・・・(涙) 再読したくなりました♪

ジゾウ:

---☆pumiさん---

こんにちは、コメントありがとうございます。
pumiさんは新刊の頃に読まれたのでしょうか?早いですね!
私は最近読んだのですが、本当にすごく面白かったです。
どちらかといえばミステリー好きだと自分では思うのですが、サウスバウンドはぜんぜん違うタイプの話なのでめっちゃ引き込まれましたよ。
こういう小説が書ける人ってスゴイです!
いい本に出会えました♪

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