350日の節約生活

 
HOME » 8)節約無駄話 » 前巷説百物語

前巷説百物語

京極夏彦先生は私の最も好きな小説家の一人。ご本人が「自分は作家ではなく小説家」と宣言されているとおり、一部の人間に理解される芸術作品というより大衆的な娯楽を追求するような面白い小説を書いている方だ。
前巷説百物語は巷説百物語シリーズの最新刊。作品が上梓された順番は巷説百物語→巷説百物語(続)→後巷説百物語→前巷説百物語となっているが、作品中の時系は前巷説百物語が一番古い。
とはいっても前巷説百物語から読み始めるといよいかというとそうでもなく、やはり上梓された順番に読んでいくことを私は強くおすすめするよ。

巷説百物語(続)と後巷説百物語をこよなく愛している私としては非常な期待をもって前巷説百物語を読ませていただいた。何しろ後巷説百物語で話は完結しているので、この作品がどのように展開されるのかが楽しみだったのだ。
いつものようにあっという間に読破したのだが、正直「後巷説百物語」にまであったどこか緊張感のあるストーリー性がなくなっちゃたかなーと感じた。
慣れ親しんだストーリー展開、なるほど、といった仕掛け、前作に引き継がれる登場人物など京極ファンにはたまらない内容なのだが、なんだかもの足りない。なんなのだ、この消化不良の感じは!?巷説シリーズを読んでいる人にはかなり楽しめる作品だがこれが初めての京極作品という人には果たしてどこまで面白いのか?とやや疑問をもった。

巷説百物語をご存知ない方のために一言添えておくと。
話の大筋は、様々にねじれた事件を一人の御行師とその仲間たちが大芝居をうって解決していくというもの。独立した難解な事件を解決していくとともにシリーズを通して大きな事件が浮かび上がる。
舞台は江戸後期から明治始めにかけての話なのだが、京極氏の別の作品(昭和を舞台にしたもの)に関係する事件もいくつも盛り込まれているのも魅力だ。
巷説百物語巷説百物語(続)後巷説百物語前巷説百物語に加えて四谷怪談を下敷きにした嗤う伊右衛門にも同じ人物が登場するので読んで欲しい。
どの作品も単独で読んでもとても面白いので(前巷説・・だけはシリーズで読んだ方がいい)是非試しに一冊どうぞ。はまる人は結局全作読んでしまうと思うけど。

Posted by jizou at 2007年11月19日 10:30 | Comments (0) | TrackBack(0) | 節約ランキング | このエントリーを含むはてなブックマーク


コメントを投稿

 
当サイトは、Yahoo! Japanの【倹約・節約】および【レシピ】、All About Japanの【節約・やりくり】に登録されています。
・・・
当サイト内の文章、デザイン、画像の無断転載、複製はおやめください。
また各サービスなどの利用、入会等のアクションは個人の責任において行って下さい。
質問、広告掲載のお問い合わせなどはnomail1.gifまでお願いします。