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反転

先日懲役三年の実刑判決が決定した元検事、弁護士の田中森一の書いた自叙伝、反転。上告が棄却されて刑が確定されたばかりの人物が書いた本ということもあって書店にも平積みにされている。
私は昨年の夏に図書館で予約しておよろ8ヶ月ほど待った。すごく読みたいのだけれどどうしても買うのが嫌で・・・(セコい?)そしてやっとこさっとこ予約が回ってきたのだが、読破するにはかなり時間がかかってしまった。。。
何しろ著者は弁護士であって物書きではない。そのためにとにかく文章が読みにくくて・・・。

本の内容は元特捜検事である著者がかかわってきた経済事件を彼の視点からつぶさに語っている。経済人、暴力団、政治家の名前が実名でバンバン出てくる上に新聞記事を引用したり細かく取り調べを描写してみたりするので読んでいるとどうしても「これが真実だろうな」と思わされてしまう。
なるほど、あの事件にはやっぱりあの政治家が絡んでたのか、みたいな。
不勉強な私はあまり疑獄事件(大掛かりな汚職事件などのことらしい)というものを記憶していないのだが、この本を読んでいると「やっぱり政治家って悪い」とか「検察とかも信用ならんな」とか「暴力団と政治家は同じ穴の狢なのか」という気分になる。
著者が何をどうかこうが表現者の自由なのでかまわないのだが、「そういう考え方は私は好きじゃないな」という箇所も多い。
経済の裏側の話は確かに興味深くはあるのだが、あまりにも金銭感覚が違い過ぎるので現実感が乏しい。

ただ一つ感じるのは被告の立場で書いた作品であるものの自己弁護的な記述は少なく様々な事件を客観的(やや偏向はあるものの)に冷静に綴ってある彼のプライドの高さ。
これで「俺は悪くない」という話だったら早々に本を閉じているところだ。
思想ではなく事実を、希望ではなく現実をなんとか残しておきたかったのかな。よくある暴露本とは全く違う趣き。
経済事件に興味のある方、法曹界の内側を知りたい方は是非どうぞ。

Posted by jizou at 2008年3月14日 16:06 | Comments (0) | TrackBack(0) | 節約ランキング | このエントリーを含むはてなブックマーク


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