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モダンタイムス

それがいつだったのか忘れてしまうくらい昔に図書館で予約をしていた伊坂幸太郎さんのモダンタイムス。書店でみかける度に「もう買っちゃうかな」と幾度となく思ったけれど、ひたすら我慢。
やっとのことで図書館から連絡があり、念願かなって先ほど読了した。
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舞台は近未来。ひとりのシステムエンジニアが奇妙な事件に巻き込まれる。
突然担当することになった出会い系サイトのシステムをメンテナンスするうちに、彼は気づいてはならない国家システムを探りあててしまう。
見て見ぬ振りをするのも勇気。
そう忠告されながらも勇気をどこかに忘れてきた主人公は真相をさぐるべく動きだす。
そしてその真相を探ろうとするものは国家システムの中のバグとして認識され、デバッグプログラムが作動する。
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魔王の続編ということだったのでワクワクして読み始めたものの、あまりの展開のめまぐるしさになんだか途中で疲れてしまった。
なんだこのジェットコースターみたいな盛り上がり方は。。
週刊誌の連載ものなので、すべての回で盛り上がりが必要なのかとにかくうわーっと走ってる感じのする展開なのだ。面白いけど忙しい。まるで漫画を読んでいるような気分にさせられる。
恐妻はいつの間にかスーパーウーマンになり、ヤクザ稼業の男は気がついたら強靭で信頼できる仲間になっている。
能天気なエンジニアの先輩はハッカーもどきだし、気の弱い主人公にいたっては超能力者だ。
荒唐無稽、それでいて笑っちゃうくらい痛快で、そして首尾一貫してひとつのテーマを浮かびあがらせている。
--情報に流されるな、自分の頭で考えろ--

伊坂さんはいろんな作品の中で「生きることは自分の頭で考えること。そして行動すること。」と読者に投げかけつづけている。
情報やトレンドに長されるのはラクチンで、思考を放棄してしまえば悩み苦しむことも少ないに違いないけど、それじゃ生きてる価値がないじゃん、って。
伊坂作品はどしんと根のはったテーマを軽快なストーリーと小気味のいい文体でするりと読者に飲み込ませてしまうのかもしれない。
モダンタイムスは最後の締めの一文がまたスゴくいいのでそれを味わうためだけにも全編読むことをおすすめする。

それからもうひとつ、すごく共感したのがエンジニアの先輩が主人公に語るパート。

「野原が広がって、雑草があいこちに生えているとするじゃねえか。で、とてもじゃねえが、全部の草木は引っこ抜けない。そうだろ。一人の能力には限界がある。そのときにできることは。」
「できることなんあるんですか。」
「一つは諦めることだ。全部の草むしりなんて不可能なんだから、何もやらないほうが利口じゃねえか。そういう考え方だ。な、賢明だ。で、もう一つは、あれだ。」
「何です」
「せいぜい、自分のできる範囲で、身近なところだけでも草むしっておこうか、って考えだ。」

人に期待することなく、しかし期待できる自分でありたい。
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#読了後はやっぱり「播磨崎中学校 安藤商会」で検索してしまった。
きっとみんな同じことをしてるんだろうなー。

Posted by jizou at 2009年4月20日 10:49 | Comments (0) | TrackBack(0) | 節約ランキング | このエントリーを含むはてなブックマーク


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